【お題】何かスポーツしていますか?
「何かスポーツをされていますか?」と聞かれたときは、決まって少しの自嘲を込めて「ゴルフです」と答えます。でも、その後に続く言葉は爽やかなスポーツマンのそれとは少し趣が異なります。
ゴルフを始めてからかれこれ数年。もう「何年やっても上手くならない」という表現が定着してしまいました。ゴルフというものは費やした時間とお金が必ずしもスコアという結果に直結してくれないという実に気難しいスポーツのようです。
最新のドライバーを買い揃え、週末ごとに練習場へ通い、レッスン動画を読み漁る。そんな「投資」をいくら積み上げても、コースに出れば無情なOBやバンカーの洗礼を受けてしまう。「一体、今まで何にお金と時間を使ってきたんだろう」と、帰り道の車中で深い溜息をついたことは一度や二度ではありません。「もうやめてしまおう」という言葉が、何度喉元まで出かかったことか。
それでも続けている理由の一つに、仕事上の付き合いという現実的な側面があります。ゴルフは不思議なスポーツで、共に18ホールを回ると普段は見えなかった相手の素顔が見えたりしますから、円滑な人間関係を築くための「共通言語」としてゴルフは非常に便利なツールなんです。
まあ「付き合いがあるから仕方なく……」そう自分に言い聞かせ、半分は惰性のような気持ちでクラブを握り続けているのも事実ですが……。
しかし、本当の理由はそんな打算的なところにはないのかもしれません。
どれだけスコアが崩れ、心が折れそうになっていても、一日のうちに一度くらいは「会心のショット」が生まれる瞬間があります。
芯を食った瞬間の手にほとんど衝撃が伝わらないほどの柔らかな手応え。空を切り裂き、理想的な放物線を描いて飛んでいく白球。あの独特の快感は私にとっては他のどんな趣味でも仕事の成功でも得られない、脳を直接刺激するような強烈な報酬です。
「もうやめよう」と思っていたはずなのに、あの一打を味わった瞬間に「次はもっとうまく回れるはずだ」と、ついつい次の予約を入れてしまう。結局のところ、ゴルフをやめられない本当の理由はこの一瞬の快感に囚われた「中毒性」にあるのかもしれませんね。
ということで、次回もまた報われない練習を積み重ねながら、あの一打の快感を追い求めてコースへ向かうとしましょうか。



